本読む馬鹿が本を読む

好きな本について書いています。あなたがまだ読んでいくて、おもしろそうだ読みたいと思ってもらえるような本が見つかるととても嬉しいです。

短歌は小難しいものではないと知った-『一握の砂・悲しき玩具』石川啄木

短歌は小難しいものではないと知った-『一握の砂・悲しき玩具』石川啄木

僕の中の短歌というものの概念がガラリと変わった一冊です。

石川啄木といえば

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はたらけど
はたらけど猶わが生活(くらし)楽にならざり
ぢつと手を見る

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不来方のお城の草に寝ころびて
空に吸はれし
十五の心

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という短歌が有名ですよね。

国語で習いました。

そのほか国語で習う短歌で思い出すのは

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白鳥はかなしからずや空の青海の青にも染まずただよふ(北原白秋

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のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり(斎藤茂吉

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とかですよね。

で、僕は短歌というと、小難しいイメージを持っていました

あとは、何かエモいこととか、人生の苦悩とか、そういったものを言うのだと思っていました。

しかし、この『一握の砂・悲しき玩具』を読んで、そんなイメージは一新されました。

石川啄木は、めちゃくちゃしょうもないこと、生活の中でそんなところを切り取る?!みたいなことをわざわざ短歌にしていたりします。

いやでも、むちゃくちゃわかるな〜というのも多くてとても面白かったんです。 

気になった短歌の中からいくつかを紹介してみたいと思います。

『一握の砂・悲しき玩具』より気になった短歌

鏡とり
能(あた)ふかぎりのさまざまの顔をしてみぬ
泣き飽きし時

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何かがあって泣いて、ひととおり泣いたところでしょう。

まだ泣いてはいるけれど、余裕が出てきて客観的な自分もいる。

泣いている自分ってどんな顔してるんだろう?と鏡をとって見てみる。そしてさらに泣いているまま色んな顔をしてみた。

という状況でしょう。

すごくわかるなー、と思いました。

外見はすごく泣いているけど、自分的には余裕がある。という感覚とでも言うのでしょうか。

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眼(め)閉づれど、
心にうかぶ何もなし。
 さびしくも、また、眼をあけるかな。

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これも凄まじいですね。

眼を閉じた。

でも、何にも思い浮かばなかった。

そして眼を開けた。

という歌です。

何にもしていません。

深刻なフリをしてなのか、なにか考えたいことがあってなのか、大袈裟に眼をつむったりなんかして。実際のところは何も思い浮かびませんでした。みたいな滑稽な歌ともとれます。

石川啄木の中でもすごく好きな短歌です。

サライという歌の

「眼を閉じて何も見えず。淋しくて眼を開ければ」

という歌詞がこれから来ているというのを聞いたことがあります。

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旅を思ふ夫の心!
叱り、泣く、妻子(つまこ)の心!
朝の食卓!

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これすごくおもしろいと思いました。

場面としては朝の食卓。

「ちゃんと食べなさい!」なのか別のことがあって妻は子を叱り、子は泣いている。

その間、夫は「旅行にでも行きてえな〜」なんて呑気に考えている。

自分のことしか考えていない夫の滑稽な姿が描かれているようでおもしろかったです。

おうち時間にじっくり読みたい!複数巻にわたる作品

おうち時間にじっくり読みたい!複数巻にわたる作品

お題「#おうち時間

みなさま、おうち時間をどうお過ごしでしょうか?

テーマ「おうち時間」ということで、生活を振り返ってみると読書くらいしか趣味がなかった僕が、おうち時間に読みたい複数巻にわたる作品をまとめてみました。

深夜特急沢木耕太郎

深夜特急

紀行文の金字塔!

こんな時期でもあるので、旅に想いを馳せてみるのもいいですよね!

内容紹介(Amazonより)

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上にわたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ!

坂の上の雲司馬遼太郎

歴史超大作!全8巻。

内容紹介(Amazonより)

維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。

『サラバ』西加奈子

直木賞受賞作。

上・中・下巻です。

内容紹介(Amazonより)

累計百万部突破!第152回直木賞受賞作

僕はこの世界に左足から登場した――。

圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。

そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。

カラマーゾフの兄弟ドストエフスキー

村上春樹が「これまでの人生で巡り合った最も重要な本の3冊」として挙げていたり、東京大学の教員が「新入生に読ませたい本」の1位に選んでいたりする名作中の名作。

一度は読んでおきたい小説です。

内容紹介(Amazonより)

物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。

『万葉秀歌』斎藤茂吉

たぶん新書では珍しいと思いますが、発行部数100万部を超えていると思われる作品。

古くからある日本の文化に触れてみるのもいいですね。

内容紹介(Amazonより)

万葉集入門」として本書の右に出るものはいまだない.万葉の精神をふまえて自己の歌風を確立した一代の歌人たる著者が,約四百の秀歌を選び,簡潔にしてゆきとどいた解説を付して鑑賞の手引きを編んだ.雄渾おおらかな古代の日本人の心にふれることにより,われわれは失われたものを取り戻す.

のちに芥川賞を受賞する本好き又吉直樹のさすがの書エッセイ-『第2図書係補佐』又吉直樹

『第2図書係補佐』又吉直樹

第2図書係補佐。
著者は又吉直樹

芥川賞を受賞するずっと前に書かれた又吉直樹のエッセイ

又吉直樹といえば『火花』で2015年上半期の芥川賞を受賞したお笑い芸人ですよね。

この『第2図書係補佐』は、『火花』で芥川賞を受賞するずっと前に書かれたエッセイ集です。

よしもとの劇場で配布されていたフリーペーパーのコラム

よしもと∞(無限大)ホールというよしもとの劇場で配布されていたフリーペーパー『YOOH!』で2006年3月から2009年7月の間書かれていたというコラム。

ここから抜粋、また書き下ろしをいくつか加えたものがこの『第2図書係補佐』です。

 『第2図書係補佐』は本にまつわるエッセイ

内容は本にまつわるエッセイ。

といっても本の内容を紹介する書評のようなものではありません。

その本を読んで思い出されたエピソード、その本を読んで考えたことなど、本の内容よりも自身のことが語られています。

そのどれもが読書好きであり芸人であることが見事に融合し、唯一無二のユニークな文章となっています。

さすが読書好きというだけあって、文体もさまざまなものが現れます。

自身のエピソードはもちろん、SF的なものや、突っ走った一人語りのようなものまで。

もう本当に飽きさせず全部がおもしろいんです。

とくにおもしろかったのが『杳子』

とくにおもしろかったのは『杳子』の話でした。

爆笑しました。

おもしろすぎて知人にも「めちゃくちゃおもしろいから読んでみて」と紹介しました。

その知人も気に入ってくれ、『杳子』のところを読んですぐに「なにこれ!めちゃくちゃおもろい!」と連絡をくれました。

本を読みたくなります

そしてこの本のスゴいところは書かれている内容もさることながら、取り上げられている本がめちゃくちゃおもしろそうなところです。

全部読みたくなりました。

そしてほとんどを本屋で立ち読みし、実際に購入して読んだものもいくつかあります。

又吉直樹のファンになりました

僕はこの本ですっかり又吉のファンになりました。

ピース又吉の活字の世界』というかつてやっていたラジオもYouTubeで探して聞き、キネマ旬報でやっていたコラム連載『たしかにお前は大器晩成やけど』もすべて読み(これもめちゃくちゃおもしろかった)、『火花』は発売日に買うなど、『劇場』『東京百景』『夜を乗り越える』『人間』『まさかジープで来るとは』『カキフライが無いなら来なかった』といった著作もほとんど持っています。

www.youtube.com

『火花』は読んだことがあるけど他はない、という方にもぜひ読んでいただきたいな〜と個人的に思う一冊です。

任天堂の大ヒットはこの人、横井軍平から始まった-『横井軍平ゲーム館』

横井軍平ゲーム館

横井軍平という人はご存知でしょうか?

横井軍平を知らなくても、任天堂はご存知でしょう。
日本が世界に誇るゲームカンパニーですよね。
ファミコンスーファミゲームボーイ・64・Wii・DS・switch…
その任天堂の今の大ヒットは、この人から始まったといっても過言ではない、それが横井軍平という人なんです。

横井軍平とは

本の紹介に入る前に、横井軍平についてもう少し書かせてください。

同志社大学電子工学科を卒業したものの就職先が決まっていなかった横井軍平は、コネで任天堂に入社。
まだ任天堂花札やトランプを売っていたころです。

任されたのは設備の保守点検。
その仕事があまりに退屈なもので、玩具をつくってサボっていたのを当時の社長に見つかってしまいます。

社長に呼び出されたので怒られるものだと思いきや「それを商品化して売りなさい」とのこと。
そうして販売したのが『ウルトラハンド』と呼ばれる商品。

ウルトラハンド

大ヒットし、横井軍平は開発課に転属。
そしてその後も次々とアイデアに溢れた商品を世に出し、『ゲーム&ウォッチ』や『ゲームボーイ』といった大ヒット作を生み出していくのでした。

横井軍平ゲーム館』について

そんな横井軍平氏が手がけた製品が網羅されています。
数にして25。
その手がけた製品すべてに込められたアイデアと工夫を知ることができる一冊となっています。

徹底したユーザー目線に立ち、この商品がどうあるべきなのか考え抜くということ。
そんな横井軍平氏のものづくりの哲学も知ることができます。

枯れた技術の水平思考

横井軍平氏のものづくりにおいて「枯れた技術の水平思考」というものがよく取り上げられます。

まず最新のハイテク技術を使うのではなく、一昔前の技術を使うということ。
それは一般に普及しているので安価で使うことができます。
それを本来の用途ではなく、視点をズラし、アイデアを加えることでユーザーが驚くような製品をつくる、というものです。

たとえば『ラブテスター』という製品は、実を言うとただの電流計。
ただの電流計を手を繋いだ二人がそれぞれの端を握る。
そうすると電流が流れ、汗ばんでいればよく電流が流れるという仕組みを玩具に仕立て上げたんですね。

ラブテスター

このように製品に込められたアイデアと工夫がこの一冊には詰まっています。
おもしろいです。

ゲーム&ウォッチ』はたまたま社長の車の運転手をしたことで生まれた

ゲーム&ウォッチ

ここからは、この本に書かれていた製品に関する印象的なエピソードを紹介します。

まずは『ゲーム&ウォッチ』という商品。
僕はこれの実物を見たことがないのですが、世界中で大ヒットしたものだそうです。

新幹線の中でサラリーマンが電卓を使って暇つぶしをしていたのを見た横井軍平
そのときから頭の中には小さなゲーム機の構想があったそうです。
ただその時はすごいアイデアだとは思っていなくて、自分の中であたためていただけでした。

ある日、社長の専属運転手が休みになり、かわりに運転手を命じられた横井軍平
道中の場つなぎのために小さなゲーム機の構想を話しました。
そこから、これまた偶然シャープに話がいきます。
そして小さなゲーム機の話が一気に具体化していくのでした。

ゲームボーイ製作中に考えた自殺

ゲームボーイ

協力会社のシャープからあがってきたゲームボーイの試作品を見てOKを出した横井軍平
そのOKを受け、シャープは40億円かけ専用の工場をつくりました。
その後、その試作品の液晶に問題があることが発覚。
事の重大さと責任を感じ、自殺を考えたそうです。
その後、液晶はなんとかなり発売となりました。

モノクロにこだわったゲームボーイ

ゲームボーイをカラーにしなかったのは「コストが高くつく、電池寿命が短くなる」からでした。
持ち歩いて遊ぶのだから、乾電池でしかも長い時間遊べないといけない。
「カラーにしないか」という声も多くあったそうなのですが、持ち歩かなければ意味がない、それには電池がすぐなくなってはいけない、と徹底的にユーザー目線に立ち開発。

その後カラーのライバル機が発売されますが、電池寿命が短いことで人気は出ず、ゲームボーイの圧勝となりました。

僕は横井軍平になりたい

僕はこの本を読み、横井軍平になりたいと思いました。
イデア、工夫、徹底したユーザー目線。

マジックハンド、ラブテスターゲーム&ウォッチゲームボーイ
僕が思い付きたかった…

正確・丁寧・誠実な文章にハマる-『城の崎にて』志賀直哉

城の崎にて

初めてこれを読んだとき
「これだ。僕が読みたかったのはこういうのなんだよ」
と思いました。

『城の崎にて』のストーリー

電車に跳ね飛ばされ一命をとりとめたのち療養に訪れた城の崎での数日間が描かれています。

滞在中にはいくつかの動物たち見ます。
そして死んでいたかもしれなかった事故のことを考えます。

泊まっている部屋から見える蜂の巣。
忙しなく巣を出入りして働く蜂のとなりで死んでよこたわる1匹の蜂。
忙しなく働く蜂たちは、死んだ蜂を見向きもしません。
そして数日後、降った雨に流されたのが死んだ蜂はもういなくなっていました。

ある日の散歩中に見かけた人だかり。
その人たちが見ていたのは川の中の鼠。
首には串が刺さっていて、一生懸命に川を泳いで逃げようとしていました。
その鼠に石を投げ、笑う人々。
鼠は川から這い上がろうとしても首に刺さった串が引っかかりうまくいきませんでした。

また別の日の散歩。
イモリがいるのを見つけました。
何とはなしに投げてみた石が、まさかイモリに当たり、イモリは死んでしまいました。

城の崎滞在中に目の当たりにした動物たちの生と死。
その生と死に自らのとりとめた命と重ね合わせます。

僕は『城の崎にて』の何が気に入ったか

ストーリー性やドラマ、どんでん返しというものは一切ありません。
淡々と滞在中の城の崎で見たものや考えたことが書かれています。

その書かれ方が、静かで、正確で、丁寧で。
そんな文体が気に入ったのだと思います。
見たもの、感じたこと、考えたことを、少しの間違いもように、正確に丁寧に書かれている感じがしました。

志賀直哉にハマりました

僕はこれで志賀直哉にハマり、『清兵衛と瓢箪・網走にて』『志賀直哉随筆集』と立て続けに読みました。

清兵衛と瓢箪・網走まで

志賀直哉随筆集

中編・長編はあまり読む気にならず『和解』『暗夜行路』は読んでいません。

倹約・貯金・投資。お金のことはこれを読んでおけば大丈夫な本-『私の財産告白』本多静六

私の財産告白:本多静六

マネーフォワードCEOの辻庸介さんが「大体お金のことはこれを読んでおけば大丈夫」と紹介していた本です。(WEEKLY OCHIAI「お金をアップデートせよ」にて)

 

本多静六という資産家の方が、自らの実体験をもとに貯金と投資についてを書いた本。

 

この記事を書くために改めてこの本を読み直していましたら、いや〜貯金へのモチベーションが上がる上がる!

よっしゃ!節約しよ! となります。

 

給料四分の一天引き貯金法

 

本多静六さんは、お金がたくさん欲しいならまずは貯金をしなさい、と言います。

そしてその貯金で有効なものとして、給料からまず四分の一を天引きして貯金してしまう方法を紹介しています。

元からのこりの四分の三しか貰っていなかったと思って生活をしましょうというわけです。

 

四分の一ってなかなかですよね。

しかし本多静六さんは、かなりストイックにこの四分の一天引きを実践していました。

給料日前にはお金がなくなってしまって、ゴマ塩を食べていたそうです。

ちいさな子供たちから「またゴマ塩…?」なんて言われても、かたくなに四分の一は貯金し続けました。

 

副業を行い貯金

 

また副業をやって得たお金を貯金にまわすことをすすめています。

副業は、本業の足しになるものを積極的にやっていくべきと書いてあります

 

本多静六さんは、一日一ページの原稿執筆を副業とし、それで得たお金をすべて貯金していました。

今でいえば、本業に関わることをブログで書いてアフィリエイト収入を得るというのがいいかもしれませんね。

 

本多静六さんは、この副業もかなりストイックにやっていました。どんなことがあっても必ず一ページ書く。事情があって書けなかったときは、つぎにまとめて必ず書く。とやっていました。

 

貯金ができたら投資

 

お金というものは元となる芯を作ってしまえば、あとは雪だるまのように増えていくものであるそうです。

その芯となるものを、まず四分の一天引きと副業で貯めます。

そしてその貯まったものを元手に投資をするのだそうです。

 

二割利食い、十割益半分手放し

 

本多静六の投資法として「二割利食い、十割益半分手放し」が紹介されていました。

が、正直わたしにはよく理解できませんでした。

 

おそらく、あまり欲張らず、二割くらいでヨシとして、手堅くコツコツいけよ、ということを言っているのだろうと思います。

 

本書には、こうして二割の利益がでた場合にはこのようにして、倍に増えた場合はどうで、損した場合はどう、みたいなことも丁寧に書いていますので是非読んでみてください。

 

貯金と投資で巨万の富を得た本多静六

 

本多静六は上記で紹介した方法で富を築きました。

富を築きすぎて、同僚から「あいつがあんなに金を持っているのはけしからんことをしてるに違いない」と辞職を迫られることにもなったりします。

 

ただ、その内容としては

  • 給料からよ四分の一天引き
  • 副業(一日一ページの原稿執筆)

での貯金

そして

  • 堅実な投資

と、決して難しそうではありません。

 

あとは自分がやるかどうか、なのだと思います。

本多静六さんはかなりストイックにやってましたもんね〜。

 

僕もがんばろう!

元任天堂社長岩田さんはなんて魅力的な人なんだろう『岩田さん』

岩田さん

ちかごろ任天堂に注目している僕です。
すごいですよね。ニンテンドー
Switchめちゃくちゃ売れているらしいです。

それはさておき、今回紹介するのは僕が任天堂に注目するきっかけになった一冊です。

『岩田さん』。この本を読んで任天堂のことに興味を持ち、たてつづけに『横井軍平ゲーム館』『任天堂』と関連の本を読みました。

任天堂社長岩田さんのことばを集めた本

この本は、任天堂の元社長である岩田さんがお亡くなりになられたときに発売されました。

副題には「岩田さんはこんなことを話していた」とあります。
岩田さんが生前『ほぼ日刊イトイ新聞』や任天堂ウェブサイトのコーナー『社長が訊く』で話されていたことをまとめた一冊です。

僕はこれを読んで、岩田さんという人にめちゃくちゃ惹かれてしまいました。
どれだけ人としての魅力に溢れていて、どれだけ周りの人に愛されて、周りの人を喜ばせてきたのでしょうか。

こんな人と関わりながら仕事ができた人、こんな人の下で働けた人がとてつもなく羨ましいです!

そして岩田さんのものづくりへの姿勢、仕事への向き合い方に、めちゃくちゃ影響を受けました。

早速『岩田さん』の紹介をしていきたいのですが、その前に岩田さんがどういう人なのかを書いておきたいと思います。

岩田聡とはどういう人物か?

任天堂の元社長・岩田聡
最初から任天堂にいたわけではなく、HAL研究所というところにいました。
HAL研究所というのは、任天堂からのお仕事でファミコンのソフトなどをつくっていた制作会社です。
岩田さん自身、そこで『バルーンファイト』や『カービィ』『MOTHER2』といった人気のソフトを手がけた凄腕のプログラマーでした。

そしてHAL研究所の社長にもなり、その後当時の任天堂社長であった山内溥から誘いを受けて任天堂へ入社。任天堂でも社長へとなっていきます。

岩田聡任天堂時代の功績

任天堂で社長になってからもスゴいんです。
社長になった当時はプレステが全盛の時代。
ゲームは高画質なグラフィックとストーリー性が重視され、ゲームが好きなコアな人たちのためのものとなっていました。
そんな背景のなか、「ゲーム人口の拡大」というテーマを掲げ、これまであまりゲームをやってこなかった人をターゲットに設定します。そして、WiiニンテンドーDSといった新たなゲーム機の大ヒットをさせました。
岩田さんは、任天堂のそんな時期の社長さんなのです。

『岩田さん』にめちゃくちゃ影響受けました

僕はこの本に非常に影響を受けました。人生を変えられたといっても過言ではないかもしれません。
影響を受けすぎて、まだ自分の中でまとめきれていません。
全部を書こうとすると、とりとめなさすぎるものになりそうなので、特に影響を受けた岩田さんの考え方の部分を3つだけ紹介させていただきます。

得意なことをやった方がいい

岩田さんは「好きなことと得意なことはちがう」と言います。
そして、人は得意なことをやった方がいいと言います。

では得意なことって何か?というと、自分でかけたと思っている労力以上に、周りの人が喜んでくれること。と言います。

仕事をするとき、同じくらいのエネルギーを注いでいるはずなのに、妙によろこんでもらえるときと、あんまりよろこんでもらえないときがあるんですよ。自分たちとしては、かけている手間も苦労も同じくらいなのに。同じ100の苦労をしたときでも、なぜかこっちの仕事のお客さんは100よろこんで、こっちの仕事のお客さんは500よろこんだ、みたいなことが起こるんです。

とてもわかる気がしました。
僕も、ものすごく頑張ってやったのにそれほどの反応や成果が得られないことがあります。
というか、その連続です。
なのでみるみる仕事へのモチベーションが下がっています笑

そして振り返ってみると、かけた労力以上に反応がよかったことってあったなあと思います。
それが得意なことということなんですね。

アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するものである

「アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するものである」
これは岩田さんではなく、宮本茂という人の言葉ですが。

宮本さんは任天堂でマリオやゼルダカービィといった大ヒットゲームを手がけたゲームクリエイターです。
岩田さんは自らを「宮本ウォッチャー」だと名乗り、宮本さんの考えや発想法をどうにか広められないかと思っておられたそうです。

2つ以上の問題を一気に解決する。僕にも経験があります。
一生懸命考えて、考えて、解決できていなかった問題が、思いもよらない方向からのアイデアで解決する。そして、それが他の問題も解決している。あ、これもこの方法だと解決できるじゃないか、みたいな。
そういうものをアイデアと言うんですね。

そういうものが必ずあると信じて、いろんな方向から考えないといけないんだなと思いました。

名前をつける

先ほど登場した宮本さんが、岩田さんについて語る章があります。
そこで岩田さんが名前にこだわっていたと語られていました。

たとえば「Wiiリモコン」。
Wiiというゲーム機のコントローラーのことです。
なにも考えなければコントローラーのままでいきそうなものですが、そこを岩田さんはこだわりました。
これまであまりゲームをやってこなかった人たちにも触ってもらわなければならない。ならばコントローラーではなく、リモコンがふさわしい。というわけです。

あとは社内の部署を横断してつくられたチームを「車座」と呼んだり。
そうやって名前をつけることにより、その集合の役割や意味が明確になり、別部署の人たちが意見をどんどん言えるようになったそうです。

申し訳ありませんが、もっともっと素晴らしい本なんです

影響を受けたところを3つ挙げさせてもらいましたが、もっともっとあります。
学生時代の友人に自作のプログラムを見せていたとか、ボトルネックの話とか、そんな岩田さんが腹が立ってしまうという人物像に僕があてはまっているなあとか。。

そして僕はこの本の魅力を十分に伝えられていないと思います。悔しいです。

第三章まで無料で読めます

この『岩田さん』はほぼ日ブックスから発売されています。
そして、ほぼ日刊イトイ新聞には『岩田さん』の第三章までが無料で読めるページがあります。
僕のこの記事では十分に魅力を伝え切れていないので、ぜひ読んでみてください。

www.1101.com

岩田さんをもっと知るためのリンク

『岩田さん』を読んで、もっともっと岩田さんの話を読みたいと思いました。

ほぼ日刊イトイ新聞任天堂ホームページのコンテンツ「社長が訊く

にいろいろ載っているので読もうと思います。

www.1101.com

www.nintendo.co.jp